WordCamp Kansai 2015(wck2015)にいってきました。独りで参加したので自由気ままに行ったり来たりいくつかのセッションを聞いてきました。その中で気になった話題がコレ。
「テーマやプラグインの開発のビジネスモデルとGPLライセンスの壁」
GPLというとても自由なライセンスが、ビジネスモデルを確立しようとする企業を苦しめるようです。

GPLライセンスとビジネスモデル

GPLのライセンスの元でつくられたものにはGPLが継承され、自由に改変・公開ができ機能を制限してはいけない。つまり、いくらテーマやプラグインを開発しても改変され公開される可能性がある。著作権表示すら邪魔なら書き換えても問題ない。削除方法を教えるかどうかは自由だけど、消されても文句はいえない。

そのため一般的な成果物とは違ったビジネスモデルが必要になります。wck2015ではテーマ配布をビジネスとしている株式会社ベクトルの石川さんが、それらのビジネスモデルについてまとめていました。同社の運営するBizVektorの存在は知っている人も多いはず。これまでテーマを開発する上でたくさんの苦労をしてきたとのこと。

WordCampKansai 2015 公式ディレクトリへの テーマ掲載とビジネスモデル

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http://www.slideshare.net/kurudrive/wordcampkansai-2015

WordCampKansai 2015 公式ディレクトリへの テーマ掲載とビジネスモデル

また、別のセッションで登壇したファーストサーバーの村竹さんも、テーマ配布サイト テンプレートキングをローンチする際の苦労を話していました。テンプレートキングの配布方法がGPLライセンス違反だとわかり、GPLの対応を進めるも法務部が納得しない。画像素材の提供元ではGPLには対応できないこともわかった。

法務部を説得できれば、画像の問題は同梱せずにユーザーにアップロードして差し替えてもらう形にすれば解決しそうですが、テンプレートキングでは画像のアップロードすら戸惑うユーザーのために「テキストを変えるだけで使える100%GPLのテーマ」を目指した。そして画像素材も自社でつくることに踏み切ったとのこと。

ベクトルさんはテーマは無料で配布しプラグインを販売、ファーストサーバーさんもテーマを無料で配布、そして資本であるYahoo!Japanのインフラを元にしたサーバーやクラウド、そのサポートで収益を挙げる形。

前述のスライドでも紹介されていましたが、WordPressで展開できるビジネスモデルについては、この記事の内容もかなり興味深い。

有料で販売されているテーマとプラグインの「1サイトでのみ使えます」表記の話から、開発者&ユーザコミュニティがあるWordPressでビジネスするってどうすればいいのかな、ということを考えた話のメモ

有料で販売されているテーマとプラグインの「1サイトでのみ使えます」表記の話から、開発者&ユーザコミュニティがあるWordPressでビジネスするってどうすればいいのかな、ということを考えた話のメモ

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http://nskw-style.com/2015/wordpress/gpl-premium-theme-plugin...

有料で販売されているテーマとプラグインの「1サイトでのみ使えます」表記の話から、開発者&ユーザコミュニティがあるWordPressでビジネスするってどうすればいいのかな、ということを考えた話のメモ

エンドユーザーのために、そして……

100%GPLのテーマであれば、使われている画像素材やテーマファイル自体の改変も可能。画像を変えてバナーもつくれる。エンドユーザーにとってこれほど便利なライセンスはない。しかし逆に提供する側にとってはその便利さがネックとなる。

テーマやプラグイン自体を売っては単発の売上になってしまう。継続的な収益を望むならば便利な機能を無償で提供し技術サポートなどを有償で提供するフリーミアムモデルや、外部サービスとの連携が必要になるようだ。

ベクトルさんは「テーマのコピーライトの消し方を教えてください」という質問を受け”コピーライトを消すプラグイン”を売った。テーマやプラグインに含まれる自社の名称を自由に変更できるプラグインまで売った。ファーストサーバーさんがかつてGPLに違反したことをだれも咎めたりはしない。
単発の収益で終わるプラグインは再配布されればそれまでだが「ユーザーにとって便利なものを」という姿勢に応えてくれるユーザーたちがいるようだ。

自分が便利だと思うものを実現しユーザーに貢献していけば、いつか自分のためになる。いくつかのセッションで聞こえたワード「自分のために」。wck2015でもたくさんのスピーカーやスポンサーがいたが、個人や企業に関係なくWordPressに深く関わっている人たちは「こうすれば儲かるか?」「これがあればいくら稼げるか?」ではなく「こんなことできたら便利だ」「これができたら楽しい」という気持ちから動いているように感じられた。そして、かつて自分たちがそうであったように、今まさに動こうとしてる人の力になろうとしてくれる。WordPressのユーザーたちはとてつもなく大きな樹にぶら下がり支えあっているようだ。

その目の前に見える壁はユグドラシルのような大きな大きな樹なのかもしれない。

登ろう。

何か一言あれば!!

質問とかツッコミとかお気軽にコメントしてください。がんばって返します。

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3 件のコメント

  1. こんにちは!
    100% GPL にしたとしても、実際にはビジネスが止まるどころか促進されるというのが、Matt Mullenweg が強調しているところです。その方が広がりが出て、今までもGPLではなかったテーマショップがGPLにして、みんな伸びているよね、と言ってます。

    日本でも本当にそうなるかどうかは知りませんw

    1. よっしー 投稿作成者

      こんにちは!コメントありがとうございます(∩´∀`)∩

      海外ではそのモデルが確立されて定石になりつつあるんですね。

      100%GPLは日本だと「改変再配布された時はどうするんだ」と懸念して保守的になってしまうところは多そうですね。

      改変されたりバラ撒かれたり。。と懸念するのは、そうされるくらい便利で人気のあるものをつくってからでも遅くはないかもしれませんねw

  2. ピンバック: WordPressのプラグインを開発したい人向けのおすすめ記事30選 | NESTonline Blog